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フォント名の後ろの「Std」「Pro」「Pr5」「Pr6」の違いを知ってますか?

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Nakayama

フォント名の後ろの「Std」「Pro」「Pr5」「Pr6」の違いを知ってますか?

公開日:2024/1/9

前回のフォントデータのお話の関連です。今回は日本語のフォント名の後ろについている下図の赤枠のような「Std」「Pro」などといった英数字、そして「N」とは何かというテーマです。
同じフォント名なのにもかかわらず、なんでこのような分類がされているのか、どのような違いがあるのか、気になるけど一見すると見た目が同じようなのでちゃんと違いを知らない方も多いのではないでしょうか?それらについて調べてきたので書いていきたいと思います。

なんとAdobe社が制定していた

Adobe社が1993年に日本語フォント製品用にAdobe Japan Character Collection for CID-Keyed Fontsと呼ばれる長い名前の規格が定められました。通称「Adobe-Japan1」。モリサワ社などの日本語フォントメーカーはこの規格を基にして開発が進められました。
PostScriptフォントベースのOpenTypeフォントでは、バージョンが新しくなるほど使用できる文字セットが増えて名称が付けられています。OpenTypeフォントが普及し始めた2000年以降の「Adobe-Japan1-3」からは字形の拡張も進み、今日使用されている規格が誕生しました。下記にそれらをまとめました。

Std

文字セット:Adobe-Japan1-3
収録文字数:9,354字

Pro

文字セット:Adobe-Japan1-4
収録文字数:15,444字

Pr5

文字セット:Adobe-Japan1-5
収録文字数:20,317字

Pr6

文字セット:Adobe-Japan1-6
収録文字数:23,058字

Nフォント

それでは「Std」や「Pro」などのすぐ後ろに「N」が付くものはどういうものでしょうか。
これはJIS X 0213:2004(=JIS2004)と呼ばれる文字規格と関連があり、168文字の漢字の字形に変更に対応したものになります。新聞・雑誌などで多く使われる活字印刷文字字形とPCなどのコンピュータ印刷文字字形との統一性を高めることを目的とされていたようです。

『JIS X 0213:2004』は、2004年2月に経済産業省より発表された『JIS漢字コード表の改正について』により改正されたJIS漢字コード表であり、2000年12月の国語審議会答申で確立された印刷標準漢字字体と整合する目的により制定された最新の日本語文字コード規格になります。

(参照)社団法人電子情報技術産業協会資料
https://home.jeita.or.jp/page_file/20110512150627_F53ZCOuMhJ.pdf

わかりやすく違いをまとめたのが下図になります。ヒラギノ角ゴシックで左が「Pro」右が「ProN」ということで違いをご覧いただきたいと思います。赤く囲んでいるところが字形が変更された部分となります。このように、「Nフォント」では最新の文字規格による字形の変化にも対応したデータであることがわかります。

まとめ

「Std」「Pro」「Pr5」「Pr6」とは収録されている文字数で、「N」とは文字規格の統一による字形の様々な変化に対応しているものであることがわかりました。時代や社会背景とともに文字セットがアップデートされていることは身近に感じにくいですが、莫大なデータを扱える恩恵を受けていることは知るべきだと思います。

DTPの実務上では例えば古いデータを扱わなければならないときに、フォントの扱いにも気をつけなければ誤植になることもあり得るかなと思いました。普段使用する分にはPr6Nを最優先に使用していけば良いでしょう。最後に表にしてまとめました。

文字セット

名称

収録文字数

Adobe-Japan1-3

Std

9,354字

StdN

9,499字

Adobe-Japan1-4

Pro

15,444字

ProN

15,527字

Adobe-Japan1-5

Pr5

20,317字

Pr5N

20,329字

Adobe-Japan1-6

Pr6

23,058字

Pr6N

23,058字

Adobe-Japan1-7

Pr6N

23,060字

ちなみに最新のAdobe-Japan1-7のPr6Nでは2文字だけ追加されています。これが何なのかというと令和の合字が横組み縦組みで2つ分です。㍾→㍽→㍼→㍻→㋿というようになりますね^^